紳士用スーツのズボンが修理後にまた破れた・・・!

更新日:2017年10月26日

衣料品

平成29年度

相談内容

5年前に購入したスーツのズボンが縫い目で破れ、修理したところまた違う部分が破れた。製品に問題があるのではないか調査してほしい。

テスト結果

現況

相談者から5年前に購入したというズボンが持ち込まれました。
ズボンは、購入後はき始めてすぐに破れたので有償修理を行ったが、5年ほど使用せずに保管しておき、修理後初めて着用したところ、修理したところとは別の部分が破れたとのことでした。

調査

1 外観検査
苦情品には180mm程の破れが確認できました。破れは補修された縫い目付近で発生しており、生地のよこ糸とたて糸が切れた状態でした。
また、後ろのポケットの部分にも5mm程の破れが見られ、こちらはたて糸が切れた状態でした。
顕微鏡で両者の破れた部分を調べたところ、摩耗した時にみられる毛羽立ちはありませんでした。

2 強度試験
糸に日本工業規格で定められた強度があるか調査したところ、たて糸は基準を満足していましたが、よこ糸がやや基準を下回っていました。

結果

調査の結果、着用時に尻部分に強い力が加わったことで、修理による補強布がない部分の縫い目部分で、針を通したこと等によって生地が弱くなっていたため、引き裂きが生じたものと考えられました。
また、新品の時の強度は不明ですが、現時点ではよこ糸について若干強度が低くなっているのも原因の1つと思われます。

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