クリーニングしたワンピースに黄色いシミが!

更新日:2015年3月14日

クリーニング

平成21年度

相談内容

ワンピースをクリーニングに出したら、黄色のシミがたくさん付いて返ってきた。
クリーニング店は「最初から付いていたシミ」と主張し、対応しない。

テスト結果

観察

ワンピースの右胸ポケットの裏側(写真1)、左袖の内側、背面の内側の裏地へ黄色(写真2) のシミが観察され、黄色のシミは粘性がありました。
相談品の表地は麻100%、裏地はキュプラ100%でした。
(写真1)
右ポケット裏側
(写真2)
背面の内側

検査1

シミの部分を双眼実体顕微鏡で検鏡したところ、黄色いシミは糸の中までしみこんでいました。

検査2

シミの成分をニンヒドリン反応で調べてみました。

ニンヒドリンはたんぱく質などに反応し、紫色に発色します。
  •  1.正常な部分とシミの部分の下にろ紙を敷く
  •  2.それぞれに蒸留水を滴下し、綿棒で押さえる
  •  3.取り出したろ紙に、ニンヒドリン水溶液を落とし、ろ紙を乾燥させる
黄色のシミの下に敷いたろ紙は、シミの形に紫色を呈しました(写真3)。
(写真3)
ろ紙に移ったシミ

         
       

検査結果

以上から、黄色のシミは水溶性のたんぱく質などを含んでいると推定できました。

ハッピーからのアドバイス

シミの成分を分析することはできますが、シミが何処で、いつ付いたかを特定することは困難です。相談者には検査結果やクリーニング店の受付時の問題点を伝え、クリーニング店と話し合うようにと伝えました。

■クリーニングを依頼するときは
  •  1.出す際には、衣類の現状を、依頼者とクリーニング店受付者の双方で確認する。
  •  2.クリーニング完了後の引取り時にも、お互いに衣類の状況を確認する。

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