床下の地面にできた白い綿状の物質は何か調べて欲しい。

更新日:2015年3月16日

住まい

平成15年度

相談内容

相談者は10年前に訪問販売で床下換気扇を3台設置していましたが、昨年暮れに、その業者が点検に訪れ、床下にもぐったところ、「床下に白い綿のようなカビ、苔がたくさん生えているので、調湿材をまいたほうがよい」といわれました。調湿材はとりあえず断ったが、この白い物質は何か、体に害のあるものか調べて欲しいとのことでした。

テスト結果

現場の調査

現場を調査したところ、地表の下に霜柱のようにできていたり、非常に狭い場所にもあったことなどから、人為的にまかれたものとは思われませんでした。

テストの結果

白い物質はカタラーゼ反応陰性で、水によく溶けたため、無機物の結晶と思われました。マイクロスコープで拡大観察すると綿のように見えたのは微細な針状の結晶が集まっていたためでした。

水溶液をイオンクロマトグラフで分析した結果、この物質は硫酸ナトリウム(ボウ硝)であり、有害ではないことが判明しました。

相談者の土地は家を建てる前、工場があったそうで、そこで使用されたボウ硝が何らかの理由で地中にしみ込んだと思われます。水に溶けやすいボウ硝は水分と一緒に地表付近に上がって次第に濃縮され、冬季に結晶化したものと推定されました。

白い綿状の物質
床下の状況
拡大写真(×100) 硫酸ナトリウムの試薬の表示

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