汗をふいたら黄色く変色したタオル

更新日:2015年11月10日

家庭用品

平成25年度

相談内容

庭仕事をしていて白いタオルで汗をふいたら、タオルが黄色に変色した。

テスト結果

現況

(1)タオルのかなりの部分が黄色く変色していました。

検査1

変色の原因検査
黄色になった原因として、人から出た油脂類やたんぱく質の可能性が考えられたため、試薬を使って調べました。また、金属元素が原因で変色する場合もあるため、分析機で調べました。黄色に変色した原因はどちらでもないことが分かりました。

検査2

漂白検査
庭仕事をしているときに着ていた衣類から、色が出た可能性が考えられたため、還元漂白試験(注1)と酸化漂白試験(注2)をしました。
タオルの黄色くなった部分を切り取り、還元漂白をしたところ、完全に漂白できずに黄色が少し残りました。次に、還元漂白した物をすぐに蒸留水でよく洗い、酸化漂白処理をしました。黄色の部分は、漂白されて、すべて白くなりました。

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  • 注1 化学反応の種類により、酸素が奪われる形となる漂白。家庭ではあまり使われません。
  • 注2 化学反応の種類により、酸素を与える形となる漂白。家庭で行う漂白は、酸化漂白が一般的です。

結果

金属元素の影響でもなく、油脂やタンパク質でもない、そして還元漂白試験・酸化漂白試験で漂白可能だったので、黄色に変色した原因は、染料の一種と考えられます。そこで作業中に着用していた衣類の染色堅牢度(注3)が弱かったため、その衣類の染料が汗等でしみだし、タオルで拭いたときに付着したと推定されます。
  • 注3 染め物の日光、汗、摩擦、洗濯などに対する色持ちの良さの度合い。日光や摩擦に対して染色堅ろう度が強くても、汗に弱い場合もあるので注意が必要です。また、日光に加え、更に汗が重なると、染色堅ろう度が弱くなる場合もあります。

アドバイス

衣類の中には染色堅ろう度が弱い物があります。取り扱い表示で注意を促している場合もあるので確認し、分からない場合は、購入した店やメーカーに確認しましょう。

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