特定継続的役務提供(エステ、家庭教師、学習塾などの長期にわたるサービス)

長期間にわたって継続的にサービス(役務えきむ)を受ける契約は、実際に受けてみないと、十分な効果があるかどうか、自分にあっているかどうかの判断が難しいものです。長期間、継続するサービスのうち、エステティック、美容医療、語学教室、家庭教師、学習塾、結婚相手紹介サービス、パソコン教室の7業種は、特定商取引法(特商法)で特定継続的役務提供と指定され、販売方法や理由を問わず、クーリング・オフや中途解約ができます。

特定継続的役務提供の対象

特定商取引法では、エステティック、美容医療、語学教室、家庭教師、学習塾、パソコン教室、結婚相手紹介サービスの7業種で、下記の2つの条件を満たす場合を特定継続的役務提供として指定しています。

  1. 契約金額が5万円を超えるもの
  2. 契約期間が2ヶ月を超えるもの(エステティック・美容医療は1ヶ月を超えるもの)
エステティック 人の皮膚を清潔にし、もしくは美化し、体型を整え、または体重を減ずるための施術を行うこと(いわゆる美容医療に該当するものを除く)
美容医療 人の皮膚を清潔にし、もしくは美化し、体型を整え、体重を減じ、又は歯牙を漂白するための医学的処置、手術及びその他の治療を行うこと(美容を目的とするものであって、主務省令で定める方法によるものに限る)
語学教室 語学の教授(入学試験に備えるためまたは大学以外の学校における教育の補習のための学力の教授に該当するものを除く)
家庭教師 学校(小学校および幼稚園を除く)の入学試験に備えるためまたは学校教育(大学および幼稚園を除く)の補習のための学力の教授(いわゆる学習塾以外の場所において提供されるものに限る)
学習塾 入学試験に備えるためまたは学校教育の補習のための学校(大学および幼稚園を除く)の児童、生徒または学生を対象とした学力の教授
(役務提供事業者の事業所その他の役務提供事業者が当該役務提供のために用意する場所において提供されるものに限る)
パソコン教室 電子計算機またはワードプロセッサーの操作に関する知識または技術の教授
結婚相手紹介サービス 結婚を希望する者への異性の紹介

消費者庁HP「特定商取引法ガイド 特別商取引法とは 特定継続的役務提供」を参考に作成

特定継続的役務提供のクーリング・オフ

特定継続的役務提供は、店頭に出向いて契約した場合でも、法定書面を受け取って8日間以内であれば、ハガキなどで通知を出すことにより関連商品も含めてクーリング・オフすることができます。クーリング・オフすると、契約はなかったことになり、すでに受けたサービスの対価や、損害賠償や違約金を支払う必要はありません。また、入会金などを支払っている場合には、すみやかに返金してもらうことができます。

特定継続的役務提供の中途解約制度

特定継続的役務提供の対象の契約は、未使用の関連商品も含めて、契約期間中であれば理由にかかわらず中途解約をすることができます。
中途解約時のキャンセル料の上限は次のように定められています。

役務提供開始前の解約 役務提供開始後の解約
エステティック 2万円 提供された役務の価格と、2万円または契約残額の10%のいずれか低い額との合計
美容医療 2万円 提供された役務の価格と、5万円または契約残額の20%のいずれか低い額との合計
語学教室 1万5千円 提供された役務の価格と、5万円または契約残額の20%のいずれか低い額との合計
家庭教師 2万円 提供された役務の価格と、5万円または1ヶ月分の授業料相当額のいずれか低い額との合計
学習塾 1万1千円 提供された役務の価格と、2万円または1ヶ月分の授業料相当額のいずれか低い額との合計
パソコン教室 1万5千円 提供された役務の価格と、5万円または契約残額の20%のいずれか低い額との合計
結婚相手紹介サービス 3万円 提供された役務の価格と、2万円または契約残額の20%のいずれか低い額との合計

特定継続的役務提供の関連商品

法律で定められた関連商品のうち、特定継続的役務を提供するために必要だと説明されて契約した未使用の商品は、特定継続的役務のクーリング・オフや中途解約に伴い、一緒にクーリング・オフや中途解約ができます。
買うか買わないかは本人が自由に決めることができる状況で勧められ、本人の意思により契約したもの(いわゆる推奨商品)は、クーリング・オフや中途解約はできません。

法律で定められた関連商品
エステティック 健康食品、化粧品、石けん(医薬品を除く)、浴用剤、下着類、美顔器、脱毛器など
美容医療 健康食品、化粧品、マウスピース(歯牙の漂白のために用いられるものに限る。)、歯牙の漂白剤、医薬品及び医薬部外品であって、美容を目的とするもの
語学教室・家庭教師・学習塾 書籍(教材を含む。)、カセットテープ、CD、CD−ROM、DVD、ファックス機器、テレビ電話など
パソコン教室 パソコン、ワープロ、パソコンやワープロの付属品、書籍、カセットテープ、CD、CD−ROM、DVDなど
結婚相手紹介サービス 真珠、宝石、指輪、アクセサリーなど

特定継続的役務提供の取り消し

以下のような、誤認を与える勧誘があった場合、契約を取り消すことができます。

  1. 事実と違うことを言われ、それを事実だと誤認した場合
  2. わざと事実が告げられず、その事実が存在しないと誤認した場合)

(令和2年5月15日更新)

関係法令や参考サイト

消費者庁ウェブサイト「特定商取引法ガイド 特定商取引法とは 特定継続的役務提供」
https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/continuousservices/(新しいウインドウでWebサイトを開きます。)